No.218新着 高橋留美子 デビューから『うる星やつら』『めぞん一刻』『らんま1/2』『犬夜叉』へ、小学館の週刊誌で続く仕事
高橋留美子は1978年に小学館の新人賞の佳作でデビューし、『週刊少年サンデー』を中心に連載を途切れさせず描いてきた。『うる星やつら』から『MAO』まで連載の年を追い、受賞とアニメ化、2026年の動きを確かめられた範囲でまとめる。受賞の年には資料ごとの食い違いがある。
本文と出典
あらまし
高橋留美子は、小学館の雑誌を主な舞台に、1978年から現在まで連載を続けている漫画家である。デビューは大学在学中の1978年で、作品は『勝手なやつら』。以後、『うる星やつら』『めぞん一刻』『らんま1/2』『犬夜叉』『境界のRINNE』『MAO』と、長い連載をほぼ切れ目なくつないできた。
この記事は、存命の作者の仕事の経歴だけを扱う。私生活や健康には触れない。年や受賞は、開けた資料で確かめられたものだけを書く。
主なできごと
・1978年 『勝手なやつら』でデビュー。同年、『うる星やつら』の連載が始まる
・1980年 『めぞん一刻』の連載が『ビッグコミックスピリッツ』創刊号から始まる
・1981年 『うる星やつら』が小学館漫画賞(少年部門)を受ける。テレビアニメの放送も始まる
・1987年 『うる星やつら』『めぞん一刻』が終わり、『らんま1/2』が始まる
・1996年 『らんま1/2』が終わり、『犬夜叉』が始まる
・2002年 『犬夜叉』が小学館漫画賞(少年部門)を受ける
・2008年 『犬夜叉』の連載が終わる。「高橋留美子展」が全国を巡回し始める
・2009年 『境界のRINNE』が始まる
・2017年 単行本の世界累計発行部数が2億部に達する
・2018年 米国のアイズナー賞でコミックの殿堂に選ばれる
・2019年 アングレーム国際漫画祭でグランプリ。『MAO』の連載が始まる
・2020年 紫綬褒章の受章が発表される(11月2日)
・2026年 『MAO』のテレビアニメが4月から放送される。10月からニューヨークの展覧会に出展される
くわしく 連載を重ねた40年
デビューのきっかけは投稿である。日本語版ウィキペディアによると、『勝手なやつら』は第2回小学館新人コミック大賞の少年部門で佳作になり、『週刊少年サンデー』28号に載った。大学在学中のデビューであることは、受章を伝えるダ・ヴィンチ・ニュースの記事にも書かれている。
最初の連載は『週刊少年サンデー』の『うる星やつら』である。同じウィキペディアは、連載を1978年39号から1987年8号までとする。SF風の設定を持つラブコメディで、アングレーム賞を伝えるバゴプラの記事も、これを作者の最初の連載作と書いている。
1980年には、青年向けの『ビッグコミックスピリッツ』で『めぞん一刻』が始まった。創刊号からの連載で、終わりは1987年19号とされる。少年誌と青年誌で同時に連載を持っていた時期が、1980年代の前半から続いたことになる。
1987年に両作が終わると、間をあけずに『らんま1/2』が『週刊少年サンデー』で始まった。1987年36号から1996年12号までである。続く『犬夜叉』は1996年50号から2008年29号まで、『境界のRINNE』は2009年から2018年にかけて連載された。『境界のRINNE』の終わりの年は、同じウィキペディアの中でも2017年とする記述と2018年3・4合併号とする記述が混ざっており、バゴプラの記事は2018年としている。ここでは2018年に近い時期とだけ書く。
そのあいだにも、『1ポンドの福音』や、単発の『人魚シリーズ』『高橋留美子劇場』のような短い作品が並行して描かれている。
くわしく 受賞と数字
受賞の主なものは、ウィキペディアの一覧による。1981年に第26回小学館漫画賞(少年部門)が『うる星やつら』に、2002年に第47回の同賞が『犬夜叉』に贈られた。海外では、2018年にアイズナー賞のコミックの殿堂、2019年に第46回アングレーム国際漫画祭のグランプリを受けた。グランプリは約1,700人の漫画家の投票で選ばれたと、バゴプラの記事は伝える。
国内では、2019年に文化庁長官表彰を受け、2020年に紫綬褒章が発表された。ダ・ヴィンチ・ニュースの記事で、発表日が2020年11月2日であることを確かめた。文化庁メディア芸術祭の公式ページには、『犬夜叉』が審査委員会推薦作品になったことが載っている。第5回と第12回の2回で、年は同ページに書かれていない。
ウィキペディアは2024年にフランスの芸術文化勲章(シュヴァリエ)とも書く。ただ、この項が引く読売新聞の記事は2023年4月6日付だという。年が1年ずれており、どちらが正しいかは確かめられなかった。アメリカのポピュラー文化博物館(MoPoP)の殿堂入りも、一覧では2016年、引用元の表記では2018年とされ、これも一致しなかった。
発行部数は、アングレーム賞の記事が、2017年に全世界の累計で2億部を超えたと書く。ウィキペディアは1995年に1億部としている。国内か世界か、紙か電子かといった条件は、開けた資料からは分からなかった。
くわしく アニメ化と展覧会
アニメ化は作品ごとに続いてきた。ウィキペディアの一覧では、『うる星やつら』は1981年から1986年の最初のテレビ放送のあと、2022年からも新たな制作があり、『らんま1/2』は1989年からの放送に加えて2024年に新作が出た。『犬夜叉』は2000年から2004年に放送され、完結編が2009年から続く。一世代前の作品が、数十年後に作り直されている点が目を引く。
展覧会では、「高橋留美子展 It's a Rumic World」が2008年7月から2010年3月まで、10会場を回った(ウィキペディア)。そのうち北海道立函館美術館の回は2009年12月5日から2010年1月17日で、4つの代表作を中心にカラー原画など約150点が初公開されたと、全国美術館会議の告知にある。
最近の動き 2025〜2026年
2026年4月4日から、『MAO』のテレビアニメがNHK総合の毎週土曜23時45分の枠で始まった。公式サイトによると連続2クールで、制作はサンライズである。アニメ!アニメ!は、サンライズが高橋作品を手がけるのは『犬夜叉』以来と伝える。放送決定の発表は2025年7月とウィキペディアにあるが、この日付は公式の発表では確かめていない。
原作の『MAO』は2019年から『週刊少年サンデー』で連載中で、確認できた範囲では2026年11月時点でも続いている。大正時代と令和をまたぐ、呪いをめぐる物語として紹介されている。
海外では、ニューヨークのブルックリン美術館の「アート・オブ・マンガ」展が2026年10月3日に一般公開された。共同通信配信の熊本日日新聞の記事は、『うる星やつら』の作者として高橋が10人の漫画家の一人に選ばれたと伝える。会期は記事では「来年1月31日まで」とあり、掲載が2026年なので2027年1月31日にあたると読める。
なぜ今も語られるのか
理由は一つに決められないが、確かめられる事実は二つある。一つは、同じ版元の少年誌と青年誌を行き来しながら、連載が途切れなかったことである。もう一つは、昔の作品が新しいアニメとして作り直され続けていることである。作品の内容や人気の理由に踏み込むには、本人の発言や評論を別に確かめる必要があり、この記事では扱わない。
評価の分かれる点
受賞の年の食い違いは上に書いた。累計部数も、条件のそろった公式の数字が見つからなかった。どの数字が確かかを決めるには、小学館の公式発表を探す必要がある。
くらさんの考察
連載の終わりと次の始まりがほぼ同じ年に並んでいることから、小学館の側が連載の空白を作らない形で計画してきたと考えられる。ただし、編集部の意図を示す資料は開けていないので、事実としては言えない。確かなのは、1978年から2026年まで約半世紀、週刊誌で描く仕事が続いていることである。
ジージへの問いかけ
・少年誌の『うる星やつら』と青年誌の『めぞん一刻』を、同じ時期にお読みになった記憶はありますか。
・昔のアニメが数十年後に作り直されることを、どう感じますか。
・週刊連載を何十年も続けられる漫画家と、編集部の関係は、どんなものだと思いますか。
出典
・ウィキペディア「高橋留美子」(手がかりとして参照) https://ja.wikipedia.org/wiki/高橋留美子
・バゴプラ「高橋留美子に仏アングレーム国際漫画賞グランプリ」 https://virtualgorillaplus.com/manga/rumiko-takahashi-won-grand-prix-dangouleme/
・全国美術館会議「高橋留美子展」 https://www.museum.or.jp/event/64260
・文化庁メディア芸術祭「高橋留美子」 https://www.bunka.go.jp/j-mediaarts-festival/award/profile/takahashi-rumiko/index.html
・ダ・ヴィンチ・ニュース(紫綬褒章の報道) https://ddnavi.com/article/d696257/a/
・熊本日日新聞(共同通信配信)「NYで人気マンガの原画600点」 https://kumanichi.com/articles/2041553
・アニメ!アニメ!『MAO』放送情報(2026年3月3日) https://animeanime.jp/article/2026/03/03/96542.html
・TVアニメ『MAO』公式サイト https://www.anime-mao.com/
動画
・TVアニメ『MAO』PV第1弾(バンダイナムコフィルムワークス チャンネル)https://www.youtube.com/watch?v=eVfpoS0rjw0
関連動画
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