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No.106新着 萩尾望都 少女漫画に少年とSFの世界を持ち込んだ人

萩尾望都(1949年生まれ)は、1969年にデビューし、『ポーの一族』などで少女漫画の表現を広げた漫画家である。2012年に紫綬褒章、2019年に文化功労者、2024年に日本芸術院会員となった。

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登録日時
2026年11月1日 06:19
出典を確かめた日
2026年11月1日
分野
漫画家と編集者
立場
事実・データ
タグ
漫画家新着女性漫画家新着少女漫画新着SF・ファンタジー新着小学館新着漫画賞新着
作品・人物
萩尾望都、ポーの一族、トーマの心臓、11人いる!、残酷な神が支配する、バルバラ異界
資料の種類
事典・概説
年代
1969年、1970年代、2010年代

本文と出典

あらまし

萩尾望都は1949年5月12日に福岡県で生まれた漫画家である。1969年にデビューし、1970年代に『ポーの一族』『トーマの心臓』『11人いる!』を発表した。事典は、竹宮惠子、山岸凉子、大島弓子らとともに「24年組」と呼ばれる世代の一人として、少女漫画に変革をもたらしたと記す。
この記事は、存命の作家の私生活や健康には触れず、公的機関と出版社の資料で確かめられた仕事と栄典に絞って書く。

主なできごと

・1949年 5月12日、福岡県に生まれる
・1969年 『ルルとミミ』が『なかよし』の夏休み増刊に載りデビューする
・1972年 『別冊少女コミック』で『ポーの一族』の連載が始まる
・1976年 『ポーの一族』『11人いる!』で小学館漫画賞を受ける
・1997年 『残酷な神が支配する』で手塚治虫文化賞のマンガ優秀賞を受ける
・2006年ごろ 『バルバラ異界』で日本SF大賞を受ける(日本芸術院の資料は平成19年(2007年)と記す)
・2012年 紫綬褒章を受ける。新潮社は少女漫画家として初と紹介する
・2016年 『ポーの一族』の新作を発表する。連載終了から40年ぶりである
・2017年 朝日賞とJXTG児童文化賞を受ける
・2019年 文化功労者に選ばれる
・2024年 日本芸術院会員となる(発令は3月1日の予定とされた)

くわしく ポーの一族と少年の世界

『ポーの一族』は、ブリタニカ国際大百科事典によれば、14歳の少年のまま生き続ける吸血鬼を主人公にした異色作で、多くの読者を魅了し、少女漫画界での地位を確立した。百科事典マイペディアは、この作品で男性読者も獲得したと記す。
着想について、JXTG児童文化賞の発表資料は、永遠に子どものままである子どもを描きたいという発想から始まり、石ノ森章太郎の『きりとばらとほしと』の吸血鬼の設定の一部がヒントになったと書く。同じ資料は、高校2年のとき手塚治虫の『新撰組』に感銘を受けて漫画家を志したとも記す。

くわしく SFと心理劇へ

萩尾の作品は、少年たちの世界だけにとどまらない。JXTG児童文化賞の贈賞理由は、1970年代に少女漫画を、少年たちの未分化で妖しく、美しくはかない世界の交流へと変えたと説明する。その感性は、『ウは宇宙船のウ』『百億の昼と千億の夜』のSF、『イグアナの娘』『残酷な神が支配する』などの心理劇へ展開したという。震災後には、原発事故を扱った『なのはな』も描いた。
日本芸術院は、会員候補者の推薦理由で萩尾を、漫画家でありSF作家でもあり、短編の傑作を含めて幅広い分野で独創的な活動を続け、世代、性別、国境を超えて高く評価される人と述べる。

なぜ今も語られるのか

栄典の記録が、評価の経緯をよく示す。日本芸術院の資料は、2019年の文化功労者を、女性漫画家として初と記す。2022年にアイズナー賞、2024年にアングレーム国際漫画祭の特別栄誉賞を受けたことも、同じ資料に記されている。
JXTG児童文化賞の贈賞理由は、漫画を文学を感じさせる高みへ引き上げた功績を挙げる。日本芸術院の推薦理由は、芸術と漫画を結び付ける第一人者だとする。いずれも、賞の側が示した選考理由であり、萩尾の仕事の評価の一例である。

評価の分かれる点

「24年組」という呼び名の由来と範囲は、今回取り上げた資料が説明しておらず、この記事では定義を示していない。日本SF大賞の受賞年も、2006年とする事典と、2007年とする日本芸術院の資料とが並ぶ。

くらさんの考察

石ノ森の吸血鬼の設定と手塚の『新撰組』という、萩尾自身の資料に残る二つの出会いは、少女漫画の作家が、少年向けの作品や他分野の作家から刺激を受けて作風を作った例として読める。一方、これは萩尾一人の場合の話である。少女漫画の変革という大きな言葉を、一人の作家の証言で説明しきるのは難しいと考えられる。

ジージへの問いかけ

・ジージは、少女漫画をどのくらい読みましたか。男性が読むことに、当時抵抗はありましたか。
・SFの漫画で、記憶に残っている作品はありますか。
・『ポーの一族』のように、新作が40年ぶりに出た漫画があるのを、どう思いますか。

出典

・日本芸術院「令和5年度日本芸術院会員候補者の決定について」(2024年2月22日の報道発表) https://www.geijutuin.go.jp/items/j24w17u9vtyh8dadlncmaipkv9hwlpkxlurr7xbb.pdf
・JXTG(現ENEOS)第52回JXTG児童文化賞の発表資料(2017年) https://www.hd.eneos.co.jp/newsrelease/20170816_01_02_2003054.pdf
・新潮社「萩尾望都 作画のひみつ」関連のお知らせ https://www.shinchosha.co.jp/news/article/2325/
・コトバンク「萩尾望都」(デジタル大辞泉、百科事典マイペディア、ブリタニカ国際大百科事典、日本人名大辞典プラスほか) https://kotobank.jp/word/%E8%90%A9%E5%B0%BE%E6%9C%9B%E9%83%BD-167711

動画

・萩尾望都先生インタビュー #1(公益社団法人日本漫画家協会)https://www.youtube.com/watch?v=GvorrYPfqro

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